プレナスなでしこリーグ1部 第2節 2016年4月3日 @浦和駒場スタジアム
浦和L 0-2 新潟L
[得点]
64分 大石、82分オウンゴール
【浦和L)
GK: 池田
DF: 乗松、長船、高畑、北川
MF: 柴田、栗島(→67分長野)、猶本、筏井(→58分長野)
FW: 吉良、後藤(→72分白木)
SUB: 平尾、長嶋、遠藤、加藤
__________後藤___吉良_________
筏井___猶本___栗島___柴田
北川___高畑___長船___乗松
______________池田______________
【新潟L】
GK: 22福村
DF: 26小嶋、6左山、3中村、4渡辺
MF: 15阪口、5高橋悠、20山田、10上尾野辺(→90+3分7斎藤)
FW: 8大石、19久保田(→73分13川崎)、28八坂
SUB: 21高橋智、2高村
________久保田___大石_______
上尾__高橋悠__阪口___山田
野辺
渡辺___中村____左山___小嶋
_______________福村______________
(※その場の状況を書きとめたもので、選手が違っていたり、アバウトな内容になることご了承くださいませ。)
[前半]
1分浦和
キックオフから後藤がPA(ペナルティエリア)前中央からシュート行くも、新潟DFがブロック。
6分新潟
左サイドの上尾野辺から、左前に出た大石へ。GK池田が出て防ぐ。
10分前後浦和
右から後藤→柴田→栗島出てクロス→PA内で吉良がシュート→新潟DFがカットしてCK(コーナーキック)に。
右CKから筏井がキックイン→リフレクトボールを後ろから栗島がシュート→うまく当たらずゴール枠上に外れる。
14分新潟
浦和DFがパスカットされ、右から久保田が出て、GK池田とゴール前1対1。久保田の至近からのシュートを、池田がブロックして弾き出すナイスセーブ。
18分浦和
猶本からゴール前の吉良に出る→吉良は新潟DFに後ろから倒される!?がPK無し。
22分浦和
猶本から右へ展開、乗松が上がってクロス→ゴール前で後藤がヘッドで飛び込むが合わず。
28分浦和
乗松からPA内右へのパス→吉良が出てシュート→鋭いライナー性が左外へ外れる。
30分新潟
浦和陣内中央遠目からFK(フリーキック)に、上尾野辺がキックイン→ゴール前に阪口出るが合わず。
32分新潟
長船→柴田へのパスカットされ、上尾野辺が左からクロス→ゴール前長船がヘッドでクリア。
35分新潟
PA前右遠目から、山田?がミドルシュート→ゴール左上へのコースを突いた弾道を、GK池田が飛びつき触れて、クロスバーに当たりゴールを防ぐ。
37分浦和
吉良がゴール前に出てシュート→GK福村が弾いてセーブ。
38分浦和
長船から後藤へのフィード→新潟DFがクリア。
39分新潟
右からのクロスに久保田が出るが、長船がカット。
41分新潟
PA左横からのFKに、上尾野辺がキックイン→GK池田がキャッチ。
[後半]
攻勢に出た新潟が2分左からFK、3分右サイドからFKと攻め込む。
50分浦和
カウンターから吉良出る→ゴール前で後藤?→筏井が左から出るが、シュート撃てず。
60分新潟
右から攻め上がり、小嶋→PA前から上尾野辺がシュート→GK池田右に飛び弾き返す。
★64分新潟
浦和陣内PA右横からのFK。上尾野辺がキックイン→ゴール前で左山がヘッドですらした?のを、大石が押し込み新潟が先制、
浦和 0-1 新潟
74分新潟
新潟が攻め込み、阪口のシュートは左へ外れる。
★83分新潟
右から上尾野辺が攻め上がりクロス→リバウンドを左から渡辺→中央の大石→右の小嶋へと繋ぎ、PA内右から小嶋がシュート→ゴール前、GK池田の前でDFの高畑がカットに入るもクリアできず、コースが変わりゴールに入るオウンゴール。
新潟追加点、浦和 0-2 新潟
88分浦和
吉良が右から出て、後ろの北川?に繋ぎシュートは、新潟DFがクリアでCKに。
↓
左CKから北川がキックイン→リバウンドを後方から長野がシュート→新潟DFがカットしてCKに。
↓
再度左CK北川がキックイン→ゴール前で長船がヘッド→新潟DFがクリアでCKに。
↓
右CKから猶本?がキックイン→新潟DFにクリアされチャンス潰える。
(アディショナルタイム・浦和)
右からのパスを、白木がPA前右に入り受けて、反転からのシュートは、右へ惜しくも外れる。
(アディショナルタイム・浦和)
左サイドから猶本が出て、競り合い倒されFKを獲得。
キッカー猶本がゴール前ニアサイドにワンバウトのボールを入れる→新潟DFがクリア。
(アディショナルタイム・浦和)
猶本が左サイドからゴール前へ入れる→塩越が受けてシュートは新潟DFがブロック→リバウンドを長野がシュートは、ゴール枠上へ外れる。
ここでタイムアップ。
【試合の印象】
試合開始から攻勢に出た浦和、新潟のコンパクトに保たれたラインに、次第に前にボールを出せなくなり自陣に押し込まていく。
新潟の守備ブロックは、最後列がセンターラインから少し新潟陣内に入ったところにDF4人が並び、中盤からFWは浦和陣内に入って隊列を形成。
浦和は低い位置に留められ、押し上げられず。ビルドアップ→戻すを繰り返す。後半に入るとさらに出せなくなっていく。
前半、新潟は浦和にポゼッションを預け渡してでも、高い位置から守備ブロックを保ち続け、チャンスを窺う体制に見受けられる。
プレスバックの先鋒を担ったのがFW久保田選手。
浦和DF最後列への執拗なプレッシャーが効いて、ボール奪取からGK池田選手と1対1になる決定機となる場面も演出。
上尾野辺選手からニアサイドへのパスには、タイミング良くPA内に入って来て浦和ゴールを脅かす。
浦和は新潟の守備網を前に、サイドからの攻勢が活かせず低い位置に押し留められる状況が目立つ。右では柴田選手がすぐに囲まれ(3人がかりの時も)戻す場面多く、左は北川選手が機能せず、得意のオーバーラップを魅せる余裕が生まれない。
またトップの後藤選手に入れてからの連携でサイドを活かすにも、新潟DFのプレスバックに押されて、浦和に攻撃のリズムをつくらせない。新潟の特にCBの中村選手が効いていたと見受けた。吉良選手のケアについても。
浦和は、攻撃への切り替わり時にスペースが開くと、まず猶本選手がセンターで起点となり右への展開から繋ぎ、数少ないチャンスを見出して行く。
手数をかけない速攻から、吉良選手がPA内に出て来て惜しい場面を2度演出する。しかし攻勢は続かず、また新潟相手にいつもの閉塞感は否めない。
それにしても、相変らず吉良選手が目立つと後藤選手が目立たない。前節のベレーザ戦では逆であったこともまた然り。この2トップはプレースタイルが違うにしても、こういった苦戦の時には前線で孤立することが多い分、もう少し2人で点を獲りに出ることも考えてみてはどうだろうか!?
昨季、吉良選手7得点後藤選手4得点、しかし互いのゴール&アシストは、なでしこリーグの公式記録から得点経過を遡ると1度もなくゼロである。昨季見て来た印象とやはり合致した。
2009年のマリーゼ戦、Jビレッジでのアウェーで苦戦を強いられていた時に、カウンターから安藤・北本の2トップの選手が、自陣から2人だけで縦に繋ぎあって決勝ゴールを決め切ったシーンがなつかしく思える。
前で受けて後続に託すばかりだけではなく、前線で張って抜け出すタイミングばかりだけでもないはず。相手に完全に見透かされていたとしても、今季も変わらずに継続されている様子。
なによりも同じ繰り返しで、サッカーを楽しめているのだろうか?その与えられたプレーの質を高めることばかりが要求されるのなら、結果が出せないぶん苦行にはなってないだろうか。
後半に入り、新潟は序盤から攻勢を強めてくる。前半の自重ぎみから全体が点を獲りに出て来た様相。
勢いに押され、攻め手がなくなり防戦の浦和は、自陣で侵すファウルが度重なる。
64分、右サイドから上尾野辺選手が入れたFKに、ゴール前左山選手がタイミング良く飛び出したファーか
らk大石選手が合わせて先制。
またしても大石選手に痛恨の失点を喫する浦和。古くはTASAKI時代の皇后杯準々決勝で決勝ゴールを決められ、また2014年リーグ優勝時の駒場では、新潟に負けて優勝の決勝ゴールを決められたのも大石選手である。印象に残る失点が多いのである。
そしてどのチームのどの選手よりも、浦和キラーの第一人者として君臨する上尾野辺選手。精度の高いキック力から、アシストにゴールにと得点に絡む活躍をみせ新潟に勝利をもたらし続けている。
毎回対戦のたびに自由にやられ、同じ繰り返しを見続けさせられ悔しい思いをしている方は多いはず。
なぜもっと警戒してマークに徹底し、持ち味を封じることができないのか?端からは思えてしまうが、変幻自在に攻守をつなぎ個人技に抜きん出ている存在を、いまの浦和ではどうしても止めることはできないのだろうか。
新潟は先制後も勢いを緩めず、積極的にボールを動かして浦和陣内へ攻め入る。
サイドから持ち上がり、勢いよく出てこられえると浦和DFが振り切られる場面が見えてくる。球際強く入って来られると抗い切れず、新潟の身体的強さが後半になるほど目立ってくる。
83分、人数をかけて左右から浦和ゴール前へ攻め込む新潟は、ボールを繋いで最後には、再三積極的な上がりを仕掛けて来た右SBの小嶋選手が、PA内まで入って来てシュートはオウンゴールを誘い、ほぼ試合を決する追加点が新潟にもたらされた。
前半は相手の出方を見ながら高い位置からのディフェンスを保ち、隙あらばゴールを脅かしながら0-0でOK。後半からはボールを保持し、より強く前へ出て行くことで浦和の気勢を削いでペースをつかみ、先制→追加点へと、新潟は狙い通りのゲームプランを遂行できたようにうかがえる。
浦和は後半に入り、
筏井(→58分 塩越)、栗島(→67分 長野)、後藤(→72分 白木)と、交代カードを切って行くが、これは前節ベレーザ戦と比較すると↓
筏井(→68分 白木)、栗島(→76分 長野)、後藤(→84分 塩越)であり、前節より10分早くほぼ同じように交代をカードを切っているのがわかる。
しかもベレーザ戦では、筏井選手が68分に交代後の6分後の74分に失点、新潟戦でも58分に交代後の同じく6分後の64分に失点しているということが、似た結果となった。
DFで貢献を見せている筏井選手交代後が危ない、そのあたりを今後どうマネジメントしていくのか、手腕は問われるだろう。
むしろ交代後、試合終盤というのに前から獲り行かずに、しびれを切らした猶本選手がFWを追い越してフォアチェックに行った様など、ホーム開幕戦でみせるべきものではなく、チーム内の統率の無さが垣間見えてしまった。
終了間際にみせたような、全体で点を獲りに行く姿勢は良かった。どんどん動かして勇気を持って前に出ていく、リスクは付きまとっても停滞するより得るものが多いはず。
新潟が、前線への1本の単純なフィードにも、全体がそれめがけて一気呵成に上がって行きラインを高め攻勢を継続していく、浦和にも見せてほしい。
、